大量の失業者が出るのかもしれない

コロナの影響で、大量の失業者が出るだろうな、と思っている。

 

飲食店、旅館ホテル、イベント事業などは5月末まででも倒産・失業は出るだろうし、6月以降も、感染リスクと共にある社会になったときに、以前と同じように飲食店やイベント事業などが経営できるとは思えない。

 

もちろん需要が伸びる事業もある。UberEatsなどは、これからどんどん伸びていくかもしれない。

 

そうなったときに、例えば、旅館の仲居さんだった人が、Uberのドライバーになっていく・・・みたいな構造の変化はどうしても必要なんだろうと思う。


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いくつか思うことがある。

 

旅館が倒産したとして、仲居さんが失業したとして、それは「自己責任」なのか、ということ。

 

僕は、これは自己責任を超えていると思う。未曽有の事態だ。誰も予測することなどできなかった。真面目に経営していた旅館なんかでも、普通に倒産したりするだろうと思う。それを「経営者として予測や準備が足りなかった」というのは、ちょっと厳しすぎる、と僕自身は思う。

 

しかしだからと言って公的資金を注入して寿命を延ばせばいいというものでもないと思う。ワクチン開発などの要素がどれくらいの時期になるか分からないけれど、1年、2年と言う単位で「そもども業界全体の需要」が減ったとしたら、それはとても支えきれない。

 

むしろちゃんと廃業して、新たに需要が大きくなっているところへ「労働者の流動」があることは、とても大事だと思う。

 

その流動の支援にこそ、公的資金が使われれば、と思う。

 

でも。

 

誇りや喜びをもって「仲居さん」をやっていた人に「はい、明日からUberのドライバーになってください」というのは、単にお金だけの問題ではない。。。それを思うと、とても胸が痛い。


10万人が失業したとして、5万人は「新しい仕事」へ移行できたとして、残りの5万人は「しばらく生活保護として暮らす」とかになるかもしれない。既に200万人以上が「生活保護」で暮らしている社会で、5万人増えただけとかなら、それほどの規模感じゃないかもしれないけれど、それでもこれは国家財政から負担することには勿論なる。

 

その時にとても思うのは、自己責任論みたいなのを持ち出して、自分自身を責めたり、他者を批判することがないといいな、ということだ。

 

そして「新しい社会で、新しいニーズのある職業へシフトする」ということが、やっぱりできる限り(メンタル的にも)スムースに行われるといいな・・・とどうしても願ってしまう。

 

withコロナのフェーズが終わって、Afterコロナい入った時には「昔あった仕事」も復活するかもしれない。旅館業もイベント業も復活するかもしれない。でも、その間の1~2年を、仕事をしないというわけにもいかないだろうから、本当に雇用の流動がスムースに行くことを強く願う。


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やっぱり僕が思うのは、コロナでの倒産とか、失業とかは自己責任を超えているって言うこと。

 

だから、これはもう、みんなで支え合ってやっていくしかないんだと思う。

 

10万人が失業したとして、年収300万円×10万人で、3000億円かかるとする。このお金はさ、みんなで頑張って稼いで、出し合って支えるものなんだと思う。6000万人の労働者で出し合ったら、単純計算で一人5,000円出せばいいんだからね。

だから「コロナ失業支援特別徴税」みたいなのがもしあったら、僕は黙って普通に出したい。(それとは別に今の財政運営とか意見すべきところはちゃんと意見したいと思っているけど)

 

僕は、組織の基本機能の一つは「保険」だと思っていて。国という大きさの組織もそうで。「みんなでお金をだしあっておいて、誰か特別困った状態になった人がいたら保険金を支払う」っていう機能。


国って単位で「支え合って生きている」みたいなのを実感するにはちょっと大きすぎて。都道府県みたいなレベルだって正直、大きすぎる。

 

だからホントは地方分権、もっともっと「街」とか「村」みたいな単位で支え合えるといいなと思うけど、そういうのはおいおい進めていくとして。

 

日本全体で支え合っているんだって(ワクチン開発とか世界で支え合ってやり始めた)、そう思ってこの難局を乗り越えていきたいなと思う。

 

そして、実際ここまで、日本全体で支え合って、欧米用の激烈な医療崩壊は防いでこれているのだと思う。

 


コロナで「需要が伸びていく」っていう産業にいる人達は、がんがん仕事して、がんがん稼いで、がんがん納税したらいい。そして、その税金で、失業者の新しいスタートをがんがん支援出来たらいい。納税じゃなくて、直接寄付するみたいなことだってできる。いいと思う、職業訓練校的なところに寄付をするとかだってあるかもしれない。

 

もっと社会全体で「仕事」を減らして、のんびり暮らしたらいいよなぁ、っていう次元の考えもそれはそれであるけれど、それはそれでやっていきつつも、まずはできるだけみんなが落ち着いた生活をスタートできるよう、この2~3年の生活を、頑張っていきたいなと思う。