新型コロナウィルスに関する4月以降のシナリオ3パタンを考えてみました

4月から新年度で気持ちを新たにやっていきたいなと思い、一旦コロナについて3月中に心の整理をつけよう・・・と思って結局、アップできたのは4月入ってますが、気持ち的にはまぁギリギリ3月いっぱいだったということで。

 

仕事でしょっちゅう使う「シナリオプランニング」を活用しながら、ちょっと書いてみたいと思います。ちなみに私は疫学の専門家でもなんでもないので、そんな人間の勝手な妄想だということで読んでください。

 

■楽観シナリオ

コロナの感染拡大が、5月頃には収束している。4月5月の「色々な」努力が実っている。ワクチンがすごい速さで開発されているとか、隔離システムが構築されて「感染者」「重篤者」「健常者(の活動)」が上手く分離されているとか、なにがしか、とてもうまくいっている、という状況になる。

 

それで感染者が指数関数的に増えるのは終わっている。

 

「雰囲気」の面でいうと、効果的な対策方法が確立されて、プロ野球が開幕されるとか、色んな歌手、アーティストのライブなどが開催されるとか、そういうこともできるようになって「日常が戻った!」感が、出てくる。それが6月、7月とかにはそうなっているという状況。

 

3,4,5月の3ヶ月の経済的ダメージは勿論あるけれど、飲食店、旅館、イベント関連など、ダメージの大きかったところを中心に速やかな支援が行われ、順調に復活していく。もちろん大きな財政出動はあるけれど「ここで使った税金は、業種関係なく国民みんなで稼いで払って行こう」みたいな前向き感もある。

 

・・・くらいの楽観シナリオであれば、自分の仕事(研修やコンサル)なども、一時的に減るなりはあるにしても、夏以降は通常モードに戻れる。

 

・・・というくらいが楽観シナリオでしょうか。

 

■悲観シナリオ

3月末からの東京中心の感染拡大に歯止めがかからず、感染者数が毎日1,000人、10,000人と増えていく。それに従って、重症者、重篤者も増え、イタリアのような医療崩壊状態になる。お年寄りを中心に、毎日、人が、どんどん亡くなっていく。

 

4月中に経済活動どころか、日々の生活についてもほぼ麻痺して、動けない状態になる。「とにかく感染拡大を防ぐために動くな」だけが最優先とされる状況。終わりの見えない自宅待機が続き、経済の循環はほぼ崩壊する。

 

派遣社員や中小企業、自営業を中心に収入がなくなる。家賃が払えなくなる。光熱費を払えなくなる。ご飯を買えなくなる。そういう人が多発する。そうなると、生活保護の解釈の拡大か、何かしら特別な措置(失業に対する大きな補償や、家賃を政府として負担するなど)を緊急的に発動せざるを得なくなる。

 

5月は、東京を中心に社会活動をほぼ全面的にストップ。食に関わる一次産業と、医療業界以外は「とにかく自宅で過ごす」。※海外はすでにこの状況にある地域も多そうです。

 

寝るところと、食べるものがあれば、とりあえず人は死なないけれど、ストレスはもの凄く大きい。

 

移動の制限を徹底したかいがあり、感染者数が指数関数的に増える状態を超え、増加率が低減。それでも感染者数は10万人、100万人というレベル。(致死率が1%なら、千人、1万人という亡くなる人の数のレベル)集団免疫が獲得される60%(という説があるだけ)、7000万人というところまでにはたどり着いてはおらず、ワクチンの開発が待たれる。

 

6月に入っても、経済活動、生活の活動はほぼストップしたまま。「感染を増やして、病院に送る人を増やしてしまわない」ことだけが、国中の目標となっている状態。

 

7月に入り、生活必需品の生産のみの生活に徐々に慣れてくる。共産主義配給制のような生活。生活必需品の生産・物流以外の仕事がない。「仕事をしたい」と多くの人が感じ始める。

 

8月に入り、結局日本人の半数以上が感染を経験し、理論上、集団免疫を獲得した状態になる。6000万人の感染で、致死率1%、60万人の方が亡くなるという大惨事。(約100年前のスペイン風邪は、日本の人口6000万人弱に対して、40万人ほどが亡くなっている)

 

9月以降、戦争が終わったかのような復興モードが始まる。命、仕事、経済システム、政治システムといったことに、多くの「?」が生まれていて、社会の再生が始まっていく。

 

・・・このレベルになったら、自分の仕事は倒産なりして、生活保護などに頼ることになる可能性は十分にありますね。。。

 

 

■中間シナリオ

日本の感染対策が良くも悪くもある程度機能し、自粛が要請され続け、感染者数もダラダラと増えるが、爆発的には増えない。

 

4月、5月と「感染が爆発しないように」「医療崩壊が起きないように」という緊張感が続き、一方で、飲食店、旅館業、零細企業などは【自粛の要請】に耐えられずに、どんどん倒産していく。

 

かと言って「自粛の要請」を弛めれば、感染が爆発する可能性があり、一方で、中小企業の経営者、派遣社員などを中心に「収入を補償しろ」という声がどんどん大きくなる。財政出動せざるを得なくなり、アメリカの規模に近い、200兆円規模の財政出が決まる。

 

しばらく多くの国民が「仕事で得たお金で暮らす」のではなく「政府が配給したお金で暮らす」ことを経験することになる。

 

医療崩壊は免れ、死者数はそこまで増えずに済んでいる。一方で、経済活動はかなり崩壊しており、仕事をしたくてもできないという人が社会的に多数いる状態が続いている。

 

12月頃にワクチン開発の朗報が届き、医療的な収束のめどが立つ。経済活動も再開の余地が見えてくる。「財政出動したはいいが、財源はどうするのか?」というテーマに、国として向き合うことになる。

 

■3つのシナリオを書いてみて・・・

楽観シナリオにいける確率がどれくらいだろう・・・と思うと、とても低いような気がしてなりません。ここに書いた3つのシナリオ以外にも、もちろん未来のシナリオ(可能性)は無限にあるわけですから、なんとも言えませんが。。。

 

書いてみて思ったのは「覚悟したほうが良さそうだ」ということです。悲観シナリオ、中間シナリオ、と書いてみたものの、中間シナリオですら、だいぶ悲観的ですし、その悲観的なシナリオの方が確率が高そうに、個人的には感じられてしまっています。。。

 

思ったよりも、かなり厳しい状況に、私たちは直面しているのかもしれません。明日から4月、新年度が始まりますが、厳しい状況でも、元気に頑張っていきたいなと思います。楽観的に考えすぎず、同時に希望を捨てず、今の自分にできることをやる。当たり前ですが、それに尽きるように思います。